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2004.10.20

神戸物語(3)

  私がストリングス(弦楽器)フェチであることは、ここでも繰り返し書いてきた。暑い夏が終わり、iPod(携帯音楽プレーヤー)にもクラシックの小品を入れたりして、友人と話題にしたりしていたところだった。
  サロン・コンサートと聴いて弦楽四重奏などの少人数の室内楽を想像した。それでも充分嬉しかったのだが、演奏者が入場してきてその人数に驚き、しかも全員弦楽器であり、さらに指揮者が朝比奈千足氏と知り、私は興奮した。
  演奏が始まって少し冷静を取り戻し、楽器編成を見ると、第一バイオリン6名、第二バイオリン5名、ビオラ4名、チェロ3名、コントラバス2名の20人だった。大編成の迫力はないものの、身近で弦の擦れる音を聴くのは精神衛生上もとても良い気がする。(もちろん下手な演奏では逆効果である)

  曲目は、1曲ずつ丁寧に朝比奈氏が解説をして下さったのだが、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク第一楽章」、ボッケリーノ「弦楽五重奏曲」、レスピーギ「シチリアーナ」、チャイコフスキー「弦楽セレナーデからワルツ」、ブリテン「シンプル・シンフォニー」、アンコールとして・・・バッハ「G線上のアリア」、グリーグ「ホルベルク組曲第1番」の7曲だった。
  モーツァルトとバッハは子供の頃のCMで聞き慣れた曲であり、チャイコフスキーは高校時代にNHK交響楽団のプロムナード・コンサートで聴いてから好きになった曲(前述のiPod に入っている)である。あとは初めて聴く曲だったのだが、それはそれで新鮮だった。なかでもブリテンは朝比奈氏が「わかりやすい現代音楽」と紹介したとおり、ユニークだが難解ではなく、帰京してからすぐにCDを手に入れた。

  あっという間に夢のような時間は過ぎ、胸がいっぱいなまま、司祭にお礼を言って教会をあとにした。帰りの新幹線は自由席だったが、一時間待ちで指定席が取れた。駅前のホテルのロビーで、その冷めやらぬ興奮を伝えるために「Photolog」に投稿したりして時間をつぶし、18:34 ののぞみを待った。
  今回の旅行ではあまり写真は撮れなかったが、コンサートのお陰でとても想い出に残る旅行になった。のぞみのシートでは、余韻を楽しみうとうととしながら、頭の隅の方で翌日から始まる現実をふと思ったりしていた。

  もしも北野の異人館でじっくり時間をかけて見ていたら、ステーキ屋ですんなり栄光教会を教えられていたら、カトリック中央教会で道を聞いていなかったら、道を聞いた人が車で送ってくれなかったら、栄光教会が開いていて中で時間を過ごしていたら、ミカエルの司祭が親切な方でなかったら・・・等々、偶然か必然かは判らないが、絶妙のタイミングでコンサートの開演時刻に私をミカエルに導いてくれた見えない力と、お世話になった方々に感謝したいと思う。

  「ありがとうございます」

日本聖公会神戸教区のHP
今回の旅行の写真

(了)

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