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2006.04.29

音楽ひとりごと(29)ピアノ

ピアノ(楽器)

 時々無性に聴きたくなる。 このブログの最初の頃にも書いたことがあるが、幼少期の環境で、ピアノの音色が私のからだに染みこんでいるのかも知れない。 このところ、クラシック音楽に触れる機会が増え、音楽を聴く楽しみだけでなく、演奏する楽しみも沸々と甦りつつある気がする。

 弦楽器ももちろん好きだが、これは憧れの対象。 かつて弦楽器専攻の学生が、私のまわりにいたならば、多少は興味を持っただろうが、何故かピアノしかなかった。

 実は同時期(私が三歳前後の頃)私の家にも、知人から頼まれて受け入れた、音大生の姉妹が下宿していて、私は四歳の時、その人たちにピアノの手ほどきを受けた。 二人とも伊東ゆかり似の美人姉妹だったが、結構厳しく指導してくれた。 その姉妹がいなくなってからは、向かいの寮にいた音大生たちが引き継ぎながら教えてくれた。 結局、細々と高校生までは続き、ショパンの中でも比較的易しいワルツを一曲弾けるようになった。

 大学受験の頃には、音大を受けるわけでもなし、楽しんで弾きなさい、と半ば諦められて、あとはほとんど自己流で弾いていた。 エチュードの「別れの曲」や、スケルツォ第二番も、途中メロメロになりながらも弾いていたものだった。 それは結局、幼稚園教諭時代に役に立ったのだが、それ以上の上達はなかった。

 そしてこの年になって、また弾いてみたいと思うようになったのだ。
 取り敢えず、iPod の中にポリーニのCDを何枚も入れた。 ショパンのエチュード、プレリュード、バラード、スケルツォ、ノクターン等々。 これでもう、気分はピアニストである。

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2006.04.24

50歳目前の決心

50歳目前の決心

 この8月に50歳になるわけだが、それに先だって洗礼を受けることにした。 今日の日曜礼拝の後に、司祭と、名親になっていただく恩師に、正式にお願いした。

 ちなみに、我が教会は、プロテスタント・英国国教会の流れを汲む、日本聖公会に属している。 分かりやすく言えば、立教大学と同じ宗派である。

 思えば、41年前、当時小学校三年生だった私が、カブスカウトに入るために、自らこの教会の門を叩いたのがきっかけで、家族は皆、この教会の信者になったのだった。 従って私自身も41年間、この教会に不定期ながら通い続けているので、全く知らない環境ではないため、気楽といえば気楽だが、今までは知る必要もなかった人間関係のあれこれが、少々不安でもある。

 今までだって、信仰心がなかった訳ではない。 折に触れて教会の礼拝に参加していただけでなく、内外に旅行すれば、必ず現地の聖公会やカトリック教会を訪れ、日曜日とぶつかれば飛び込みで礼拝にも参加してきた。 だが実は、この「カトリック教会」というところがミソで、写真を撮ることがもう一つの目的であったりしたのだが。 実際、簡素なプロテスタント教会よりも形式にこだわるカトリックの方が、建造物としての撮影意欲が湧く。 聖公会はプロテスタントの中では最もカトリックに近いと言われていて、それぞれの良いところを生かしているとも言える。

 主教が巡回で練馬に来られる6月11日に洗礼を受けられるように、これから準備する。 これもまたプロテスタントでは珍しい「洗礼名(クリスチャン・ネーム)」もいただくことになるのだが、私はもう決めている。 もちろん"Unclebear" ではないので念のため。(そんな名前はない)

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2006.04.06

大町正人・ますみ ジョイント・コンサート

 4月4日、横浜のみなとみらい(小)ホールで行われたご夫妻のデュエットの、8回目を数えるジョイント・コンサートである。
 以前はサントリー(小)ホールで何度か拝聴したが、みなとみらいは初体験。 驚いたのは渋谷から直通の急行で40分前後で着いてしまう便利さ。

 そしてコンサートは始まった。 体調が優れない正人氏を夫人が気遣いながら、一曲目のイントロ。 しかし、歌い出すといつもの柔らかなベルベット・ボイスは健在だった。 さすがに永年連れ添ったご夫婦の息はぴったり。 ピアノ、エレキ・ギター、ウッド・ベースというこじんまりとした編成だが、お二人の空気感にとてもよく合っていた。

 飄々とした正人氏のトークに会場は終始和やかな雰囲気。 途中、それぞれのソロを織り交ぜながら(実にバラエティに富んだ選曲)、アンコールだったサッチモの「What A Wonderful World」まで計21曲を歌い切り、最後は「Good Night」と締めくくった。

 途中、「Endless Love」の曲紹介では、「誰が歌ってたんだっけ」の言葉にますみ夫人が「ダイアナ・ロスね」、と。 さらにデュエット相手が思い出せないようだったので、前から四列目くらいの位置にいた私は思わず「ライオネル・リッチでしょう」と声を掛けたら、正人氏はおもむろにメガネを外し、私の顔を確認すると、「あ、どうもヒデユキ君」と、私の名前を呼んで下さった。

 二期会所属のオペラ歌手である、ますみ夫人は私の少年合唱団在籍当時の恩師である。 合唱団のドンであった作曲家の磯部俶氏との早稲田グリー繋がりから、ボニー・ジャックスとは共演の機会も何度かあり、正人氏にも可愛がっていただいた。

 (正人氏は、現在はボニー・ジャックスを離れ、夫人とともに「帆船日本丸男声合唱団」などを主宰している)

 この本番までのあいだには、入院、引越などいろいろなことがあったようで、無事に終えられたことを、一ファンとして心から感謝し、今後も永くこのコンサートが続けられていくことを願ってやまない。

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2006.04.02

日本フィル/宮川彬良

日本フィルハーモニー交響楽団 / 宮川彬良(あきら=指揮者・作曲家・編曲家)

 あの東京芸術劇場のコンサートから早くも一週間が過ぎた。 気持ちが落ち着いたところで、感想をまとめておこうと思う。

 まずその前に、当日会場にいらしていた「宇宙戦艦ヤマト」の原作者、松本零士氏の興味深いエピソード。
 宮川泰(ひろし)氏が亡くなったのは21日の午前1時頃だと見られているが、ちょうどその時刻に、松本氏はお仲間たちとカラオケで「ヤマト」を大合唱していたと言うのだ。 そして時間をおいて帰宅する車の中で、宮川氏の訃報を聞いたのだと。
 さらに彬良氏曰く、今回のリハーサルは、亡くなった後に始まったのだが、あらかじめ決まっていたリハーサルのスケジュールを、24日の通夜、25日の葬儀のために変えることなく、すべては完璧なかたちで、このコンサート当日を迎えることができたのだ。 それが偶然なのか、宮川泰の差し金なのかは誰にも分からない。

 そしてこのコンサートは、日本フィルハーモニーというオーケストラが日曜日に東京芸術劇場で継続的に開いている「サンデーコンサート」というシリーズの一環として催された。 私は今までそれを知る機会もなかったのだが、宮川氏の訃報にインターネットで情報をかき集めている中、実にタイムリーなこの企画と池袋という身近なシチュエーションに飛びついてその場でネット予約した。 自分がどこの席を買えるのか、画面上で選ぶことが出来るのだから凄い。

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 待ちに待った開演時刻になり、舞台に彬良氏が登場すると、会場は割れんばかりの拍手で彼を迎えた。 最初の曲はいずみたく氏の「見上げてごらん夜の星を」だったが、彬良氏の心中を察し、私はもう感極まっていた。 そして、久々の生オーケストラの重低音の響きはさらに追い打ちをかけた。 彬良氏のアレンジに酔いながら、平原まこと氏の管楽器に初めての快感を感じつつ、童謡や宮川泰メロディの様々なバリエーションに感動した。
 平原氏のサキソフォンをボーカルに見立てた彬良氏の大ヒット作「マツケン・サンバII」で大いに盛り上がり、前半のプログラムが終わったところで、異例のアンコールの嵐。 これはもちろん、平原氏とのコラボレーションに向けてのものだ。

 休憩を挟んで始まった後半。 厳かにヤマトのメロディーが流れ始める。 はやる気持ちをぐっと抑えながらも、馴染みのテーマソングのイントロと共に華やかな衣装のささきいさおが登場すると、会場は一気に最高潮へ。
 彬良氏の軽妙なMC(もちろん内容は父君のことだが、決して湿っぽくなることはなかった)を絡めながら、ヤマトの名曲が続いた。 長年、ヤマトの音楽を身近に感じてきた彬良氏の裏話、表話は、とても楽しい。 そしてアニメ音楽の枠を超えた数々の大曲に、改めて宮川泰という作曲家の偉大さを知らされた。

 また、テレビ版のエンディング・テーマ「真っ赤なスカーフ」でのささきいさお氏の衣装は、彼がいつか宮川氏と一緒に「紅白」で共演できたら(もちろんヤマトのテーマで)着ようと思って作っておいたものだと言う。 (昨年の紅白に際し、NHKが行った「スキウタ」アンケートで、ヤマトは上位に入り、期待に胸ふくらんだ宮川氏は、結局選曲に漏れたことをずいぶん残念がっていたそうだ)

 ヤマトの音楽が終わっても、アンコールは何度も繰り返され、「若いってすばらしい」、ふたたび「宇宙戦艦ヤマトのテーマ」、そして最後の最後は、平原まこと・宮川彬良の二人が宮川泰に捧げる 「Memory Of You」。 実に心のこもった鎮魂歌であった。
 拍手は鳴ることを知らず、会場は一体感で一杯だった。

 そして、日本フィルというオーケストラの音色は、本当に素晴らしい。 今まで聴く機会がなかったことが悔やまれる。 是非、次回の四月のサンデーコンサートは、古典の名曲を堪能したい。

 また、今後の彬良氏には、数多くの歌手たちに提供した宮川泰作品を、その絶妙なオーケストレーションで甦らせ、服部克久氏の東京ポップスに負けないポップス・コンサートを、東京で行っていって欲しい。 これは切なる願いである。 (大阪ポップスが東京公演してくれても良いが、できれば日本フィルとの機会を増やしていただきたい)

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