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2006.09.02

日本フィル50周年ガラ・コンサート

 フォトログで報告の通り、サントリー・ホールで日本フィル・ハーモニーの記念コンサートを聴いた。 ギリギリの時刻に着いた座席は中央左通路際の前から二番目。 前過ぎてステージ全体を見渡すことはできないポジションだが、ソリストには近い。
 今日のコンサートの魅力は、実にバラエティーに富んだ選曲と豪華なソリストの面々である。 そして指揮はマエストロ・コバケンこと、小林研一郎氏。 私は日本フィルを聴くようになるまで、この人に馴染みがなかったのだが、今ではその穏やかな人柄に秘めた情熱に惹かれるようになった。
 演奏会は金管奏者たちのファンファーレによって半ば唐突に始まった。 まだオーケストラのメンバーは誰も席に着いていない。観客も心の準備ができていない。 しかし、高らかな音色によって、すぐに気分は高揚した。
 続くメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲は、川畠成道という若いバイオリニストだったが、心の洗われるような実に爽やかな演奏。 演奏後の青いタオルのハンカチで汗をぬぐったのは、ハンカチ王子を気取った洒落である。
 コンサートマスターの木野雅之氏と楽団ソロ・チェロ奏者の菊地知也氏によるブラームスの二重協奏曲は、初めて聴いた曲だがさすがに息のあった演奏だった。 是非全曲をこの組み合わせで聴きたいと思った。 主席トロンボーン奏者の箱山芳樹はなめらかでビロードのような音色が印象的だった。

 二つのピアノ協奏曲は関本昌平の繊細なショパンと、小山実稚恵の力強いラフマニノフが対照的。 神がかった千住真理子の「ツィゴイネルワイゼン」の凄さや、錦織健の「誰も寝てはならぬ」の安定感も見事だった。

 故・渡邉暁雄氏の二人の子息も指揮とピアノで花を添え、最後はゆかりのシベリウスをコバケンの指揮で締めくくった。 アンコールにまわされた「乾杯の歌」まで、感動のステージは三時間を超え、すっかり音楽に浸ったひとときだった。

 思えばこの春、宮川泰氏が亡くなったことをきっかけとして初めて日本フィルを生で聴き、のめり込んで、この50周年という記念すべき瞬間に滑り込みで接することができたことを感謝したい気持ちでいっぱいである。 ちなみに私は日本フィルより二ヶ月だけ遅れて生まれている。

日本フィル情報 

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