追悼:加藤和彦
突然の自殺のニュースに驚いた。 つい先日、南こうせつの野外コンサートに出演している映像で元気な姿を見ていただけに、信じられなかった。
私が1番最初に自分のこづかいで買ったレコードは「帰ってきたヨッパライ」(ザ・フォーク・クルセダーズ)だった。 そのときはただ、おもしろい歌だとしか思わなかったが、その後フォークルは「イムジン河」(「政治的配慮」から発売中止)「悲しくてやりきれない」(イムジン河の発売中止への想いを歌にした曲)「青年は荒野をめざす」など、詩曲ともに優れた曲を発表し、子どもながらも彼らの力量を再認識した記憶がある。
フォークル解散後の加藤和彦は、もっぱらプロデューサー指向の強い作曲家として、私にとっても存在感のある音楽家だった。
特にベッツイ&クリスの「白い色は恋人の色」「花のように」、由紀さおり「初恋の丘」、トワ・エ・モワ「初恋の人に似ている」、竹内まりや「戻っておいで私の時間」「ドリーム・オブ・ユー~レモンライムの青い風」「不思議なピーチパイ」などの明るく優しいメロディは、その多くの作詞を担当していたフォークルのメンバー北山修の素直な詩と共に今でも心に残っている。 このコンビの「あの素晴しい愛をもう一度」は、あまりにも有名だ。
近年はアルフィーの坂崎幸之助との名コンビで「和幸」(かずこう)としても活動し、まだまだ我々を楽しませてくれていただけに、鬱病だったとはいえ、本当に残念である。
ご冥福を祈る。
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