2009.06.03

練馬区の写真集(30年・40年代)

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 産経新聞に紹介されていた本を、書店で見つけたので買ってしまいました。 私が子どもだった頃の練馬区の写真、特にバスやら駅舎やらの写真が多いです。 江古田から大泉学園まで、身近なものぱかりで、電車の中で見ていて泣き出しそうでした。  

 なんたって表紙にいきなり豊島園の「ウォーターシュート」。 今ならこんな危険な乗り物、考えられないです。 バスは当然ボンネット型。 誇らしげな運転手と車掌さんの写真もあります。 練馬区が23区最後の区として板橋区から独立した経緯についての記述もあります。

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 家に帰って以前買ったこの地図と併せて見ました。 懐古趣味に留まらず、歴史としてとても興味深いことばかり。 おぼろげな記憶がどこまで甦るでしょう。

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 それぞれの本の詳細は、このページの右に Amazon へのリンクがありますので見て下さい。

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2005.06.15

私のお気に入り(15)古地図

古地図

  ずっと欲しかった本と出逢った。 昔の地図と言ってしまえばそれまでだが、二冊も買ってしまった。

  一冊は江戸時代の江戸の町と現在の様子を対比できるような地図だ。 これは当然江戸の町の中心部に限られる。 板橋区や練馬区のような田舎は載っていない。 これは「大岡越前」のドラマを見るときに役に立つ。(もちろん越前は加藤剛だ/北大路欣也も悪くはないが/加藤越前は脇役陣が凄い) 小石川の伝通院やら療養所が、有楽町附近にあった南町奉行所から、かなりあるな、などと、今まで漠然としていた江戸の町中の距離感がわかる。

  もう一冊は、私が生まれた昭和31年と現在の23区地図を見開きで対比できるものだ。 これが面白い。
  まず興味深いのが町名の変化だ。 板橋区の小茂根は、小山町・茂呂町・根ノ上町が統合されてその頭文字を並べたのだということが思い出されたり、江古田駅は中野区の江古田からは少し距離があるのだが、駅の近くは練馬区江古田町(現在の旭丘)だったとか、かすかな記憶の甦りが楽しい。

  知らなかったことは現在の光が丘に、東上線の上板橋から線路が分岐して延びていたこと。 光が丘は以前「成増飛行場」だったが米軍が住宅をつくり、「グラントハイツ」(グラント将軍の名前が由来であり、グランド、ではない)と呼ばれ、そこへ軍用の鉄道が敷かれていたのだ。 一時期は乗客も運んでいたというが34年には廃止されたらしい。
  都営地下鉄ができるまでの長い間、陸の孤島と言われていたこの地域に、そんな鉄道がかつてあったなどと、全く知らなかった。 そしてその駅の名が「啓志」(現在の田柄高校付近)。 これはケーシー少佐から名付けられたというからおかしい。

  あと、旧町名が惜しまれるものが多いと言うこと。 千代田区や中央区、新宿区などは、いたずらに住居表示を変えたりせず、伝統のある町名を大切にしていることがわかる。 一方、豊島区の雑司が谷や椎名町という町名が何故消されたのか、全く意味がわからない。 逆に板橋区は板橋町が広すぎたせいか、こまかく分けていろいろな町名が付け直されているのが面白い。 (もしかしたら、もっと昔に統合されたものを元に戻したなどという経緯があったのかも知れないが、この地図ではそこまではわからない)
  また地図の合間に、30年代の出来事を読めるのも楽しい。 建設途中の東京タワーも見られる。

  歳のせいだと言うなかれ。 私はこういうたぐいのものが、結構子供の頃から好きだったのだ。 しかしなかなか一冊の本で読めるのがなかった。 なにやら、巷でも今、密かなブームらしい。

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2005.05.30

私のお気に入り(14)ちばてつや

ちばてつや [漫画家]

  私のちばてつや作品としての最初の記憶は、小学館の「小学◎年生」シリーズ(だったと思う)の連載で読んだ「ユキの太陽」だ。 お転婆で愛すべきキャラクターの少女「ユキ」の生い立ちの秘密、アイヌ問題、貧富などなど、子供向けのマンガとは思えないようなストーリーや意外な展開に、いたいけな少年だった私の心は揺り動かされた。

  ちばてつやの描くキャラクターは、子供は天真爛漫で子供らしく、父親はあくまで父親らしく、母親は限りなく優しく、極めてシンプルな設定であるにも関わらず、人間にはそれぞれ多面性というものがあって、そんな単純な話ではない、ということを子供心に思い知らされるような、厚みのあるものだ。

  ちばてつやの代表作はなんと言っても「あしたのジョー」なのだが、私個人としてはこの物語の良さがあまりわからない。 むしろ、戦争の悲惨さを描いた「紫電改のタカ」や、愛すべき石田国松の「ハリスの旋風(かぜ)」、そして「アリンコの歌」「1・2・3と4・5・ロク」などが心に残っている。 みな恵まれない環境の中で健気に生きる様子を題材にしている。

  子供の頃に夢中になって読んだ雑誌の連載だったが、大学生の頃、ちばてつやの全集が講談社から単行本サイズで発行され、バイトの収入である程度買い揃え、残すことが出来たのはラッキーだった。 何度かの引っ越しでも処分することなく、今でも愛蔵書として本棚に並んでいる。

  私は今では全くと言っていいほどマンガを読まない。 読んでも四こまマンガ程度だ。 私好みのキャラクターがいない、画調が汚い、ストーリーに興味を持てない、など理由はいろいろある。 そして、ちば作品にますます愛着が湧くのである。

  余談だが、「ユキの太陽」の登場人物を見直すと、野生のように育った主人公に、病弱なお金持ちのお嬢さま、大きな犬、牧師、ひげ面の父親、山小屋のような貧しい家などなど、ストーリーこそ全く違うが、後の宮崎アニメ「アルプスの少女ハイジ」と共通するものが多いのは、偶然だろうか。


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2005.05.15

少年オルフェ

  小学校(豊島区立大成小学校 = 現在は統合でさくら小学校となっている)時代に、学級文庫というものがあった。 その中の「少年オルフェ」という小説だけが、未だに強く印象に残っている。 これはギリシャ神話の「オルフェ」に由来する題名だが、少年が病気で死んでしまった妹を救うために冒険するというSF小説である。

  私は高校生になってもおとなになっても、時折思い出してもう一度読みたいと探したことがあったのだが、既に廃刊になっていたのだった。 それからも妙に気になっていて今回のテーマに選んだのだが、調べてみるとさすがにインターネット時代と言うべきか、情報が見つかった。 やはり同じように思い出に残っている人がいて、復刊を求める動きもあるようだ。

  資料を見ると、あの「タイム・トラベラー」で有名なNHK の少年ドラマシリーズでもドラマ化されたことがあり(私もこれを読んで思い出した)そのせいでファンもいるらしい。

  私はドラマよりも小説で読みたい。 それも同じ表紙の装丁で。 しかし今はそれが叶わなくても、小説の内容は、ありがたいことに、ほぼ、原文に近いものが読めるようだ。 これからじっくり読み返してみようと思う。

少年オルフェ

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2004.12.09

kamzine

  産経新聞社から「おとなを幸せにする[歌・夢・人]マガジン」という謳い文句の雑誌が創刊された。親しい友人から借りて読んだが、ターゲットはまさに40代・50代。森山良子やさだまさし、中島みゆきはずっと聴いてきた馴染みのアーティストとして、氷川きよしやヨンさまは、おばさまのアイドルとして、きれいなグラビアと共に誌面を飾っている。表紙は一見分からないが、何故か後ろ姿のドリカムだ。

  これからどんな雑誌になっていくのか興味があるが、今号のハイライトはさだまさしだ。あの「檸檬」という曲と、その舞台となった湯島あたりの話題が、さだ本人の言葉で語られている。

  また付録のCDにはニッポン放送出身のフリーアナウンサー石川みゆきの落ち着いたナレーションで有名人のインタビューなどが聴ける。かつてのオールナイトニッポンのパーソナリティで、今では同社の社長となった亀淵昭信氏の当時の声も収録されている。

  同世代の人なら一度、本屋で覗いて見たらどうだろう。

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